不妊の原因や検査方法について分かりやすく解説

不妊とは

不妊に悩むカップルは年々増加傾向にあります。子供が欲しいのに授かれない期間が続くと、「不妊の原因が自分にあったらどうしよう」と不安になったり、「病院を受診する前にできることはないだろうか」と調べたりする方もいらっしゃることでしょう。
この記事では、不妊の定義や原因、検査方法、整体による改善の可能性などについて分かりやすく解説します。不妊の悩みを抱えている方はもちろん、これから妊活を始める方はぜひ参考にしてください。

不妊とは

不妊とは、避妊をせずに性交渉を続けても1年以上妊娠しないことを指します。
一般的に、避妊をせずに性交渉を続けた場合、約80%のカップルが1年以内に妊娠に至るといわれています。しかし、残りの20%のカップルは、何らかの原因で妊娠に至らない可能性があります。
不妊の原因は多岐にわたり、女性側、男性側、あるいは両方に存在する場合があります。

不妊に悩むカップルは決して少なくありません。日本では、6組に1組のカップルが不妊に悩んでいると推定されています。不妊の原因を特定し、適切な治療を受けることで、多くのカップルが妊娠・出産を実現しています。

不妊治療を希望する場合、早期の受診が妊娠の可能性を高めるカギとなります。また、不妊治療は肉体的にも精神的にも負担が大きいため、パートナーとのコミュニケーションを密に取り、お互いを支え合うことが何より重要です。
不妊は、決して恥ずかしいことではありません。社会全体で不妊に対する理解を深め、支援の輪を広げていくことが求められています。

不妊の原因

不妊の原因

不妊の原因は、女性側、男性側、あるいは両方に存在する場合があります。それぞれに考えられる原因は以下のとおりです。

女性の不妊の原因

女性の不妊の主な原因として、排卵障害、卵管障害、子宮内膜症などが挙げられます。

排卵障害は、無排卵や希発排卵など、排卵に問題がある状態を指します。排卵が正常におこなわれないため受精する機会が減少し、妊娠が難しくなります。
排卵障害の原因としては、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、甲状腺機能低下症、高プロラクチン血症などが挙げられます。
PCOSは、女性ホルモンとインスリンのバランスが乱れることで、卵胞が成熟せずに排卵が起こりにくくなる疾患です。甲状腺機能低下症や高プロラクチン血症も、ホルモンバランスの乱れを引き起こし、排卵障害の原因となります。

卵管障害は、卵管の閉塞や癒着により、受精卵が子宮に到達しにくい状態を指します。卵管の閉塞や癒着は、骨盤内炎症性疾患(PID)や感染症、子宮内膜症、卵管妊娠、過去に受けた手術などが原因で起こることがあります。
卵管には、卵巣から出てきた卵子を子宮に送る重要な役割があります。卵管に閉塞や癒着があると、受精卵が子宮までたどり着けないため着床できなかったり、精子が卵子までたどり着けず受精しなかったりして不妊となってしまうのです。

子宮内膜症は、子宮内膜組織が子宮以外の場所で増殖する疾患です。骨盤内の癒着や炎症を引き起こし、卵巣の機能や卵子の質が低下することから不妊の原因となる場合があります。子宮内膜症は、月経痛や性交痛などの症状を伴うことがありますので、気になる症状がある方は放置せず早めに検査を受けると良いでしょう。

これらの原因を特定するためには、専門医による検査が必要です。

男性の不妊の原因

男性の不妊の主な原因として、精子の数や質の問題、精路の閉塞などが挙げられます。精子の数が少ない状態を精子減少症、精子の運動性が低い状態を精子無力症、精子の奇形率が高い状態を精子奇形症と呼びます。

精子の数や質の問題は、先天的な要因や、感染症、ホルモン異常、生活習慣などが原因で起こることがあります。また、精巣の静脈瘤により精巣の温度が上昇し、精子の生成が阻害される「精索静脈瘤」という疾患が原因となる場合もあります。

精路の閉塞は、精路の一部が閉塞し、精子が射出されない状態を指します。先天的な要因や、感染症、外傷などが原因で起こることがあります。精管閉塞や精巣上体炎などが代表的な疾患です。
排尿時の痛みや、鼠径部の痛み・違和感などがある場合は早めに検査を受けると良いでしょう。

これらの問題がある場合、受精が難しくなります。しかし、原因を特定するためには専門医による検査が必要です。

原因が不明の場合

一般的な検査を実施しても、男性側・女性側ともに明らかな異常が見つからず、原因が特定できない場合もあります。これは決して珍しいケースではありません。
不妊の原因は、医学的な疾患がすべてではありません。過労やストレスなどによる自律神経の乱れや、食事の乱れ、睡眠不足、不規則な生活などが要因となっていることもあるでしょう。

このように、不妊の原因は複雑かつ多岐にわたるため、一概に断定することはできません。しかし、生活習慣の改善や早期の受診・治療によって、妊娠の可能性を高めることは可能です。
不妊に悩むカップルは、焦らずに二人で話し合い、医療機関に相談することをおすすめします。

不妊検査はどんなことをするの?

不妊検査はどんなことをするの?

不妊かもしれないと思い病院受診を検討しても、どのような検査を受けるのかわからないと不安になってしまいますよね。
不妊検査は、女性と男性、両方に対しておこなわれます。一般的な検査内容を解説しますので参考にしてください。

女性の不妊検査

女性の不妊検査では、基礎体温表の記録、ホルモン検査、卵管造影検査などがおこなわれます。

基礎体温表では、排卵の有無や黄体機能を確認するために、毎朝起床時に体温を測定しグラフに記録します。
排卵日を挟んで、低温期と高温期が明確に分かれている二相性の基礎体温表が正常とされます。基礎体温が一相性の場合は、無排卵周期の可能性があります。黄体機能不全の場合は、高温期が短くなります。

ホルモン検査では、採血により血液中の各種ホルモン値を測定し、排卵障害やホルモン異常の有無を調べます。
卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形成ホルモン(LH)、プロラクチン、甲状腺刺激ホルモン(TSH)などが測定されます。FSHとLHのバランスが乱れると、排卵障害の原因となります。
プロラクチンが高値の場合は、高プロラクチン血症の可能性があります。また、TSHが高値の場合は、甲状腺機能低下症の可能性があります。

卵管造影検査では、膣からチューブを入れて卵管に造影剤を注入し、レントゲンで閉塞や癒着の有無を確認します。
卵管の閉塞や癒着は、骨盤内炎症性疾患(PID)や子宮内膜症、卵管妊娠などが原因で起こることがあります。
卵管造影検査は、卵管の状態を直接観察できる有用な検査ですが、放射線被曝や感染のリスクがあるため、必要性を十分に検討した上でおこなわれます。また、感染症の検査を受けていない人や甲状腺疾患のある方、ヨードアレルギーの疑いがある方は検査を受けられないため注意が必要です。

男性の不妊検査

男性不妊の検査は、泌尿器科や産婦人科にて精液検査、染色体検査などがおこなわれます。

精液検査は、精液を採取し、顕微鏡で精子の数、運動性、形態などを評価します。精子濃度、精子運動率、精子奇形率などが測定され、男性不妊の診断に欠かせない検査です。
WHO(世界保健機関)の基準によると、正常値は以下のとおりです。

  • 精子濃度:1500万/mL以上
  • 精子運動率:32%以上
  • 精子奇形率:4%以下

これらの値を下回る場合は、男性不妊の可能性が高くなります。
ただし、精液検査の結果は日内変動や日差変動が大きいため、複数回の検査が必要です。また、禁欲期間(性的な刺激を避ける期間)を設けることも重要です。
精液検査で異常が見られた場合は、精巣の触診、超音波検査、ホルモン検査など、さらに詳しい検査がおこなわれます。

染色体検査は、染色体異常が疑われる場合におこなわれます。染色体異常とは、先天的な要因による男性不妊の原因の一つです。クラインフェルター症候群、Y染色体微小欠失などが代表的な疾患です。
検査では、血液を用いて染色体の数や構造を分析します。染色体検査の結果をもとに、遺伝カウンセリングがおこなわれることもあります。

整体で不妊を改善できる?

整体で不妊を改善できる?

不妊かもしれないと思った場合、病院で治療を受けることを想像する方が多いかもしれませんが、整体での妊活が注目されていることをご存知でしょうか。
ここでは、整体に期待される効果について詳しく解説します。

整体に期待される効果

整体は、ストレス緩和やホルモンバランスの改善により、間接的に不妊の改善に寄与する可能性があります。
現代社会では肉体的にも精神的にも大きなストレスを抱えている方が多いでしょう。整体の施術は、自律神経を整え、心身をリラックスさせる効果があります。ストレスが緩和されると、ホルモンバランスが整い、妊娠の可能性が高まります。
また、骨盤の歪みを矯正することで、子宮や卵巣の血流を改善し、ホルモンバランスを整える効果も期待できます。

ストレス管理や骨盤の歪みの改善は、不妊治療を円滑に進める上で重要な要素といえるでしょう。ただし、整体の効果には個人差があります。また、不適切な施術はかえって状態を悪化させる恐れがあるため、信頼できる整体院を選ぶことが重要です。

骨盤矯正と不妊の関係

骨盤の歪みは、不妊の原因の一つとして注目されています。
骨盤は、子宮や卵巣を支える重要な部位です。骨盤が歪むと、子宮や卵巣の位置がずれ、妊娠しにくくなる可能性があります。例えば、子宮が前傾や後傾に傾くことで精子が子宮内に到達しにくくなったり、卵管の位置がずれことで受精卵が子宮に着床しにくくなったりします。

骨盤の歪みは、姿勢の悪さ、運動不足、出産や加齢などが原因で起こります。長時間の座りっぱなしの姿勢や、重い荷物を片側で持つ習慣なども、骨盤の歪みを招きます。
骨盤矯正は、歪んだ骨盤を本来の位置に戻す施術です。骨盤矯正により、子宮や卵巣の位置を正常に戻し、妊娠しやすい状態にすることができます。また、骨盤周辺の血流を改善し、子宮内膜の状態を整える効果も期待できます。

不妊かもしれないと思ったとき、医学で対応すべき原因がある場合は病院での治療が適していますが、骨盤の歪みが大きな要因となっている場合もあることを知っておきましょう。

整体による妊活や不妊解消について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

>>妊活での整体は効果的?妊活と整体の関係性を解説します

>>不妊症でお悩みの方へ

整体での不妊改善や妊活がおすすめの方

以下に該当する方は、整体による施術が適しているといえます。

  • 病院で不妊の原因が特定できなかった方
  • 骨盤の歪みがある方
  • 骨盤周りの冷えが気になる方
  • 猫背が慢性的になっている方
  • 肩こりや腰痛が慢性的になっている方
  • 冷え性の方
  • 自律神経の乱れ
  • 呼吸が浅い方
  • 生理不順がある方
  • 安産を目指している方

まとめ

不妊の原因を特定するためには、専門医による適切な検査と診断が重要

不妊の原因は多岐にわたり、女性側、男性側、あるいは両方に存在する場合があります。女性の不妊の原因としては、排卵障害、卵管障害、子宮内膜症などが挙げられます。男性の不妊の原因としては、精子の数や質の問題、精路の閉塞などが挙げられます。

不妊の原因を特定するためには、専門医による適切な検査と診断が重要です。女性の不妊検査では、基礎体温表の記録、ホルモン検査、卵管造影検査などがおこなわれます。男性の不妊検査では、精液検査や染色体検査などがおこなわれます。
原因が特定できた場合は、それに応じた治療を受けることになりますが、なかには検査をしても原因が明確にならないケースもあるようです。

病院の治療と並行してできることを探している方や、手軽にできる方法で妊活をはじめたい方には、整体がおすすめです。ストレス緩和やホルモンバランスの改善により、間接的に不妊の改善に寄与する可能性があります。また、骨盤の歪みを矯正することで、子宮や卵巣の位置を整え、妊娠しやすい身体づくりができるでしょう。

整体院「ほぐすん」では、身体を本来あるべきストな状態に整えて体質改善を目指す「妊活コース」をご用意しております。お気軽にご相談ください。

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