めまいの原因はストレス?自律神経との関係や対処法を解説

めまいの原因はストレス?自律神経との関係や対処法を解説

めまいがするので病院を受診したものの、「異常はない」と診断されたことはありますか?

特に健康上の問題はないのにめまいがする場合、ストレスが原因になっている可能性もあります。

今回は、ストレスとめまい、また自律神経とめまいの関係について解説します。
ストレスによるめまいが起きた場合の対処法も紹介しますので、しつこいめまいでお悩みの方は本記事をお役立てください。

めまいの原因はストレス?

めまいがする場合、最初に疑われるのがメニエール病などの耳の病気です。
耳の異常が原因で生じるめまいは、全体の約6割といわれています。

しかし、めまいの原因は耳の異常だけでなく、ストレスにあることも珍しくありません。

仕事が忙しくて疲れが溜まっていたり、人間関係での悩みがあったり、また転職や異動などのタイミングでめまいが起こる場合、ストレスによるものの可能性があります。

そのようなストレスが原因で生じるめまいは、心因性めまいと呼ばれています。

心因性めまいとは

心因性めまいとは、心配ごとやストレスなどによって生じるめまいです。
不安障害やうつ病などの精神疾患を患っている方の中には、心因性のめまいを訴える方も少なくありません。

心因性めまいの症状としては、クルクルと自分または自分の周りが回っているように感じる回転性めまい、またふわふわと浮いているように感じる動揺性のめまいがあります。
また、立ち上がった瞬間に目の前が真っ暗になるなど、立ちくらみのような症状が見られることもあります。

めまいの症状のほかには、肩こりや頭重感、耳鳴り、不眠、疲労感などの症状が見られることもあり、めまいに加えてこれらの症状が見られる場合は、心因性めまいが疑われます。

ストレスとめまいの関係

ストレスとめまいの関係

「どうしてストレスを感じると、めまいが生じるのだろう」と疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。
ストレスがめまいを招く原因としては、ストレスが自律神経のバランスを乱してしまうことにあります。
自律神経が乱れることで、めまいや耳鳴り、不眠、疲労といった症状が現れるのです。

自律神経とは

自律神経とは、体を最適な状態に保つために本人の意思と関係なく自律的に働く神経です。
私たちの生命維持に必要な呼吸、血圧、心拍、体温調節などは自律神経の働きによりおこなわれています。

自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があり、それぞれに異なる働きをすることが分かっています。

交感神経は活動時に働く神経です。
交感神経が作用すると心拍数が増加し、血圧が上昇、脳血管が収縮し、汗の量も増え、胃腸の働きは抑制されます。

そして、副交感神経は休息時、またリラックスしているときに働く神経です。
副交感神経が作用すると、心拍数は減少し、血圧が低下、脳血管が拡張して胃腸の働きが活発になります。

自律神経にはリズムがあり、日中は交感神経が優位になり、夕方以降は副交感神経が優位になるようになっています。

しかし、何らかの原因で自律神経が乱れると、夜なのに「交感神経が作用して眠れない」といったことが生じ、全身のさまざまな不調の原因となるのです。

自律神経とめまいの関係

自律神経が乱れる原因のひとつがストレスです。
長期間にわたってストレスが続くと、交感神経が過度に働いてしまい、自律神経のリズムが狂います。

交感神経が働き続けるということは、脳血管が収縮した状態が続くということです。
その状態が続くと、耳や脳に必要な酸素や栄養などが行き渡りにくくなり、機能が低下することが考えられます。

そして、めまい、頭痛、耳鳴り、疲労など自律神経が乱れることによる体の不調が現れるようになります。

ストレスによるめまいの対処法

ストレスによるめまいの対処法

ストレスによるめまいに対処するには、しっかりとストレス対策をすることが役立ちます。

ストレスを全く感じずに生活するのは難しいですが、ストレスをため込んでしまうとめまいなどの不調につながるので、早めに解消しましょう。

ストレスによるめまいにお悩みの方は、以下のことを実践してみてください。

睡眠をしっかりととる

ストレスを感じていても、一晩ぐっすり眠ると気持ちが軽くなるものです。

もちろん、仕事が忙しかったり、仕事と家事の両立などによって寝る時間が十分にとれないこともあるでしょう。
しかし、忙しいからといって睡眠不足が続くと、イライラしてしまったりしてストレスを感じやすくなるものです。

ストレスによるめまいを改善するには、睡眠をしっかりととって脳を休ませることを意識してみてください。

定期的に運動をする

定期的に運動をして体を動かすことも、ストレスによるめまい解消に役立ちます。

軽い運動には、ネガティブな気持ちを発散させたり、心身をリラックスさせる作用があり、ストレス解消に効果的です。
ポイントは、少し汗ばむくらいの軽い有酸素運動をおこなうこと。
運動後にくたくたになって疲労が取れないようなものだと逆効果になることもあるので、軽い運動を行うようにしましょう。

趣味などを楽しむ

ストレスによるめまいの対処法

音楽を聴く、映画を観る、料理や手芸をするなど、趣味を楽しむのもストレス解消におすすめです。

趣味の時間はそれだけに没頭できるので、仕事や人間関係などストレスとなるものを考えずにすみます。
また、感動するような映画などを観て思いっきり泣いたりすると、気分がスッキリするものです。

週末の1日を趣味に充てる、仕事から帰ったら15分間だけ音楽を楽しむなどと決めておくと良いでしょう。

仕事量などを見直す

忙しすぎるとストレスを感じやすくなるので、慌ただしい日々を送っていて休む間もないようであれば、仕事量などを見直すのがおすすめです。

配属された部署、または役職ゆえに残業などが多いようであれば、部署異動について相談したり、役職を手放すといったことで生活にゆとりがもてるようになるかもしれません。
仕事から帰って家事に追われているなら、家族の協力を求めたり、少し家事を手抜きして週末に回すといった工夫もできるでしょう。

できるだけ気持ちのゆとりがもてるような生活を送ることで、ストレスを軽減してめまいの改善を目指すことができます。

ゆっくりとお風呂に浸かる

1日の終わりにゆっくりとお風呂に浸かると、リラックスできてストレス解消に役立ちます。
いつもシャワーで済ませる方は、お湯を張って湯船に浸かるのを習慣にしてみてはいかがでしょうか。

ストレス解消には、ぬるめのお湯に20分程度入るのがおすすめです。
熱めのお湯だと交感神経が働いてリラックス効果は期待できないので、38~40℃くらいのぬるめのお湯に浸かるようにしましょう。

ストレスによるめまいは自律神経を整えるのも効果的

ストレスによるめまいは自律神経を整えるのも効果的

上記の対処法に加えて、自律神経を整えることもストレスによるめまいには効果的です。
自律神経を整える方法をご紹介します。

生活リズムを整える

自律神経は約24時間周期でバランスを保っているため、夜型の生活などで生活リズムが乱れると乱れやすくなります。

ストレスによるめまいを改善するには、「早寝早起き」のように生活リズムを整えることが大切です。
就寝時間と起床時間をあらかじめ決めておき、それを守るよう心がけましょう。

生活リズムを整えることで、朝は交感神経が優位に、そして夕方以降は副交感神経を優位な状態にする助けになり、自律神経の乱れを整えるのに役立ちます。

カフェインを控える

カフェインには脳を興奮させ、交感神経を活発にする要因となります。
ストレスによるめまいを改善したいなら、カフェインを含む飲み物を控えるのがおすすめです。

休憩時間にコーヒーや紅茶などを飲むのが習慣になっている方は、ノンカフェインのハーブティーやルイボスティーなどを飲むようにすると良いでしょう。

「どうしてもコーヒーがやめられない」という場合は、カフェインを取り除いたデカフェコーヒーなどを選ぶなど工夫することができます。

深呼吸をする

緊張状態でいるときは呼吸が浅くなり、交感神経が優位な状態になっています。
副交感神経を優位にするには、深呼吸をするのがおすすめです。

緊張して心臓がドキドキしているときに、深呼吸をすると気持ちが落ち着くことがありますよね。
それは深呼吸をすることで副交感神経が優位になり、自律神経が整うからです。
ストレスによるめまいで悩まされている方は、1日に数回程度でもいいので意識して深呼吸を行いましょう。

正しい深呼吸とは、鼻から息を吸って、ゆっくりと口から息を吐きだすのがポイントです。
毎日、繰り返し深呼吸を複数回おこなうことで、自律神経を整えてめまいを改善する助けになるでしょう。

睡眠の質を高める

睡眠の質を高めて自律神経を整える

自律神経を整えるには、睡眠の質を高めることも大切です。
めまいの原因がストレスにある場合、不眠などの症状に悩まされているケースも少なくありません。

布団に入ってもなかなか寝付かない、眠りが浅い、夜中に何度も目が覚めるといった状況が続くようなら、自律神経を整えることは難しくなります。

スムーズな入眠と深い眠りを目指して、夕方以降はリラックスできるような環境を整えるのがおすすめです。
穏やかな気持ちになれる音楽を聴いたり、読書を楽しんだり、ストレッチなどの軽い運動をすることができます。

また、体温が下がると眠気を催すので、就寝2~3時間前にお風呂に浸かって少し体温を上げると、就寝時にちょうど体温が下がって寝付きやすくなるでしょう。

朝日を浴びる

朝起きたら朝日を浴びると、副交感神経優位の状態から交感神経の優位の状態にし、体を活動モードに切り替えることができます。
これによって体内時計をリセットできるため、自律神経のリズムが整いやすくなるのです。

ストレスによるめまいの改善を目指すなら、朝起きたらカーテンを開け、太陽の光を浴びるようにしましょう。

栄養バランスの取れた食事をする

食生活が偏ると、脳をリラックスさせる効果のあるホルモンの分泌が低下してしまい、自律神経が乱れやすくなります。
ストレスによって自律神経が乱れているときは、栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。

特に神経の伝達をスムーズにするビタミンB群、幸せホルモンの分泌を促すトリプトファン、交感神経の働きを抑制するカルシウムは意識して摂りたいもの。

しかし、「〇〇さえ摂っておけば大丈夫」ということはなく、タンパク質や炭水化物などもきちんと摂って、栄養バランスのとれた食事にするようにしてください。

ストレス以外のめまいの原因とは

ストレス以外のめまいの原因とは<
めまいの原因はストレスだけではありません。先述のように、めまいの原因の多くは耳の病気によるものです。
ストレス以外のめまいの原因には、以下のようなものがあります。

耳が関係する病気

めまいがする場合、一番に考えられるのが耳の病気です。
耳が関係する病気では、以下のような疾患がめまいの原因として挙げられます。

・メニエール病
・良性発作性頭位めまい症
・内耳炎
・突発性難聴
・前庭神経炎
・聴神経腫瘍

この中でも代表的なのが、内耳に原因があるメニエール病と発作性頭位めまい症です。

脳が関係する病気

多くはないものの、脳の病気が原因でめまいが起きることもあります。
脳が関係する病気でめまいを伴うことがある疾患には以下のようなものがあります。

・脳腫瘍
・脳卒中
・椎骨脳底動脈循環不全
・脊髄小脳変性症

多くの場合、脳が関係する病気によるめまいは、激しい頭痛や手足のしびれ、ろれつが回らない、意識障害などの症状を伴います。
めまいに加えてこれらの症状が見られたら、脳の病気が考えらえるので一刻も早く病院を受診しましょう。

その他

耳の脳の病気によるもののほかに、以下のような原因でめまいが生じることもあります。

・薬の副作用
・加齢
・睡眠不足
・更年期 など

めまいが生じたので病院を受診したものの、耳にも脳にも異常がない場合、ストレスやこれらの原因が考えられます。

めまいを繰り返すときは何科を受診するといい?

めまいを繰り返すときは何科を受診するといい?

めまいの症状が軽く、少し安静にすれば治るようであれば、しばらく様子を見てもいいでしょう。
しかし、めまいの症状を繰り返す場合、ストレスなどの心因性によるめまいではなく、耳や脳などの病気によるものの可能性があります。

めまいの症状が頻繁に起きるようであれば、まずは耳鼻科を受診しましょう。

もしもめまいに加えて、しびれやろれつが回らない、意識障害などの症状が見られるようなら、脳神経外科や脳神経内科を受診するようおすすめします。

耳や脳に異常がなく、頭痛、耳鳴り、意欲の低下、不眠などの症状が見られるなら、心療内科や精神科を受診してみると良いでしょう。

心因性めまいの中には、ただのストレスによるものではなく、重度のうつ病や不安障害など治療が必要な病気によるもののケースもあります。
適切な治療を受けることが症状の緩和につながるので、早めに病院を受診しましょう。

自律神経の乱れによるめまいは整体もおすすめ

自律神経の乱れによるめまいは整体院もおすすめ

ストレスで自律神経が乱れ、めまいが生じている場合、自然に治そうとしてもなかなか治らないものです。
また、自律神経失調症と診断されると、治るまでに何年もの期間を要することもあり、その期間ずっとめまいなどの症状に悩まされるケースもあるでしょう。

実は自律神経の乱れによるめまいは、整体でも改善が期待できるのをご存じですか。

整体院「ほぐすん」では、自律神経の乱れの原因となる頚部の歪みを整え、首周り・肩の筋肉の硬直をほぐすことでめまいの原因にアプローチします。
患者様の体の状態を確認しつつ、一人ひとりに合った施術を行うので、めまいの根本解決を目指せますよ。

ストレス、また自律神経の乱れによるめまいでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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