ひどい肩こりの原因は?治し方や重症度のチェック方法も解説

ひどい肩こりの原因は?治し方や重症度のチェック方法も解説

肩こりがひどいと、頭痛、腕や手のしびれなどの症状が生じることもあり、悩みの種となります。できれば早く解消して、さわやかな気分で毎日を送りたいものですよね。

しかし、姿勢を正してみたりマッサージを受けたりしても、なかなか治らずお困りの方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ひどい肩こりになってしまう原因と、肩こりを解消するためのセルフケアについて解説します。肩こりの重症度チェック方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

ひどい肩こりが起こる原因

ひどい肩こりが起こる原因

ひどい肩こりの原因として考えられるのは、筋肉の疲労と血行不良です。

筋肉の疲労と血行不良には密接な関係があります。肩の筋肉を酷使すると、筋肉がこわばって血管が圧迫されてしまい血行不良が生じるため、筋肉内に必要な酸素が運ばれにくくなります。また、乳酸などの疲労物質がスムーズに排出されなくなって、神経を刺激するようになるのです。

その結果、「肩が重い」「肩が痛い」「手がしびれる」など肩こりの症状がみられるようになります。

では、どういった要素が肩の筋肉の疲労や血行不良を引き起こすのでしょうか。

長時間同じ姿勢での作業

ひどい肩こりに悩まされている方が多くがデスクワークなどで長時間同じ姿勢をとっている傾向があります。

人間の頭の重さは体重の10%ほどあります。体重が60kgの方であれば6kg程度あり、ボウリング玉くらいの重さです。このように重たい頭を支えるために、首や肩の筋肉は緊張します。

長時間同じ姿勢でいると、同じ筋肉にばかり負担がかかってしまい、結果として肩の筋肉が疲労や血行不良となり肩こりが発生するのです。

デスクワークだけでなくスマホ操作や手芸など、習慣的に長時間うつむいて作業をおこなう方は肩こりに悩まされやすいといえるでしょう。

眼精疲労

眼精疲労を訴えている方の約半数に、肩こりの症状がみられるといわれています。

1日中パソコンの画面を見ているなど目を酷使しがちな方は、目の疲れによって肩こりが引き起こされている可能性があるでしょう。

眼精疲労の原因は目の酷使だけでなく、近視・遠視・乱視・老顔、メガネやコンタクトが合っていない、ドライアイ、目の病気などさまざまです。思い当たる節がある方は、これらを改善することで肩こりが軽くなるかもしれません。

精神的なストレス

意外に思われるかもしれませんが、ひどい肩こりの原因が精神的なストレスにあることも考えられます。

精神的なストレスを受けると交感神経が優位となり、自律神経のバランスが乱れます。すると首や肩周辺の筋肉が緊張し、血行不良を招きます。その結果、疲労物質が蓄積され肩こりが生じやすくなるのです。

日々の生活においてストレスを感じない人はいませんが、長期間にわたり極度のストレスを抱えている場合、それがひどい肩こりの原因なのかもしれません。

寝違え

寝違えてひどい肩こりが起こる

これまではそんなに自覚がなかったのに、朝起きたら急に肩こりや肩の重さ・痛みが気になるようになった場合、寝違えている可能性があります。高さが合わない枕を使ったり、無理な姿勢で寝たりすると、寝違えにより筋肉に炎症が起きて肩こりが生じることがあるのです。

寝違えが原因でひどい肩こりが生じている場合は、枕の高さを調整する、寝るときの姿勢に気を付けるなどすれば、数日~1週間程度で治るでしょう。

四十肩・五十肩

ひどい肩こりのほかの原因として、四十肩や五十肩も考えられます。40代~50代の方に多く発症するもので、長年にわたる酷使や加齢によって肩周辺の筋肉や靭帯、腱などの柔軟性が失われ、炎症が起きている状態です。

四十肩や五十肩の場合は痛みがひどく、腕を上げる・後ろに回すなどの動作が難しくなるほか、物を持つことも難しくなることがあります。

腕を上げるのが困難なほどの強い痛みを感じる場合、四十肩や五十肩の恐れがあるため、ただの肩こりだろうと放置しないようおすすめします。

運動不足

運動不足で筋肉をほとんど使わないことも、肩こりを引き起こす原因となります。

血行が悪くなりやすいだけでなく筋肉量が減少するため、肩への負担が増加してひどい肩こりを招きやすいのです。

肩こり予防には、日常生活のなかで定期的に体を動かすことも欠かせません。

低血圧・高血圧

高血圧の場合、交感神経が優位になりやすいため、血管が収縮して血行の悪化につながります。低血圧の場合も血流が悪く体も冷えやすいことから、肩こりが生じやすいといわれています。

血圧は、高くても低くても血行不良を招き、ひどい肩こりの原因となるため注意が必要です。

ひどい肩こりの原因が病気にある場合も!

ひどい肩こりの原因が病気にある場合も!

病気の症状のひとつとして肩こりが生じることもあるため、ひどい肩こりが続く場合は病気の可能性も疑ってみましょう。

肩こりの症状が起きやすい病気には、以下のようなものがあります。

  • 頚椎症
  • 頚椎椎間板ヘルニア
  • 狭心症
  • 心筋梗塞
  • 胸郭(きょうかく)出口症候群
  • 肺がん
  • 腎臓病
  • メニエール病
  • 歯周病
  • 虫歯
  • 顎関節症
  • うつ病
  • 心身症
  • 更年期障害

肩こりの症状が起きやすい病気として、首や肩の骨・筋肉に異常が生じる頚椎症や頚椎椎間板ヘルニア、胸郭出口症候群などがあります。それ以外の病気では、狭心症、心筋梗塞、肺がんなどの命に係わるものもあるため、「ただの肩こりだから……」と思って放置しているのは危険です。

特に肩こりだけでなく以下のような症状がみられる場合は、何らかの病気が隠れているサインの可能性があります。

  • 痛みが強くなっている
  • めまいがする
  • 頭痛がする
  • 体を動かすと息切れがする
  • 寝ているときも肩の痛みが気になる
  • 腕や手がしびれる

こうした症状がみられる場合は病気が原因の恐れがあるため、早めに病院を受診するのがおすすめです。

肩こりの重症度をチェックする方法

「肩が重い」と思っても、よくある程度の肩こりなのか、それともひどい肩こりなのか自分ではよくわからないと感じている方もいるのではないでしょうか。

そんな方のために、肩こりの重症度をチェックする方法をご紹介します。

  1. 背筋をピンと伸ばして足をそろえて立ったら、「前にならえ」のポーズをする。
  2. 手を軽く握って拳を作り、上に向けたらヒジを直角に曲げる。
  3. 胸の前で両ヒジをくっつける。
  4. 3の状態から腕だけをゆっくりと上げていく。(このときに顔は正面のまま)

4のときにヒジがどこまで上がるかで、肩こりの重症度を以下のように判断できます。

ヒジが上がった位置 肩こりの重症度
胸よりも下のまま 重度の肩こり。早急に対策するのがおすすめ
肩の高さ~アゴの高さまで上がった かなりこっている
口の高さまで上がった 軽度の肩こり
鼻より上まで上がった ほぼ肩こりがない状態

「重度の肩こり」や「かなりこっている」に当てはまった場合、早めに対策を講じて悪化を防ぎましょう。

ひどい肩こりの治し方

ひどい肩こりの治し方

ひどい肩こりを放置していると、症状がどんどん悪化する恐れがあります。肩こりを治すためにできることはたくさんあるので、今から取り組んで症状の緩和を目指しましょう。

ストレッチをする

ストレッチは、肩周辺の筋肉をほぐして柔軟性を高めるのに効果的です。最初は痛く感じるかもしれませんが、少しずつ動かすのを習慣にすると、そのうち楽になるでしょう。

ひどい肩こりに効果的な、簡単にできるストレッチをご紹介します。

肩甲骨を内側に寄せるストレッチ

肩甲骨を内側に寄せて、背中を伸ばすストレッチです。椅子に座ったままできるので、デスクワークの合間にもおすすめです。

  1. 椅子に腰かけ、お尻の後ろで手を組む。
  2. 息を吸いながら肩甲骨を内側に寄せる。
  3. 顔をやや上向きにし、手を組んだまま両手を上げられるところまで引き上げる。
  4. ゆっくりと息を吐きつつ手を下ろす。顔は正面に戻す。

141セットとし、35セットを目安におこなう。

手を高く上げることよりも、左右のヒジを近づけ、肩甲骨を寄せ合うことを意識するのがポイントです。

肩甲骨をさまざまな方向に動かすストレッチ

肩甲骨や背骨周りの筋肉を動かすことで、緊張をほぐすストレッチです。

  1. 椅子に腰かけて両手を組む。
  2. 息を吸いながら、手のひらを天井に向けて突き上げる。
  3. 息を吐きながら肩甲骨の外側が伸びているのを意識しつつ体を右に倒す。
  4. 息を吸いながら体を元の位置に戻す。
  5. 息を吐きながら今後は体を左に倒していく。
  6. 息を吸いながら元の位置に身体を戻す。

※左右3回ずつ“倒して戻す”を繰り返す。

体を倒す際に肩甲骨の外側が伸びているのを意識すること、下半身が動かないようにすることがポイントです。

肩甲骨を回してほぐすストレッチ

肩甲骨を回すことで筋肉をほぐし、ひどい肩こりの緩和を目指すストレッチです。

  1. 背筋を伸ばして立つ。
  2. 肩の上に両手をのせる。
  3. 両ヒジを前から後ろに向かって5回ほど回す。
  4. 今度は後ろから前に向かって5回程度回す。

肩や腕ではなく、肩甲骨を回すよう意識するのがポイントです。椅子に座ったままできるので、仕事の合間などにもおすすめです。

マッサージをする

緊張した筋肉をほぐすにはマッサージも効果的です。血流やリンパの流れを促すことで、疲労物質が排出されることが期待できます。

簡単にできるマッサージ方法をご紹介するので、ぜひ試してみてください。

肩こりに効果的な肩と首のリンパマッサージ

呼吸を止めないように注意しながらマッサージをおこないましょう。

  1. 手のひらを耳の後ろに当て、ゆっくりとなでるように肩先まで手をすべらせる。(複数回)
  2. 右の手のひらで頭をつかみ、頭を右側に倒す。気持ちいいと感じるところで1分間キープ。
  3. 左の手のひらで頭をつかみ、今度は左側に倒す。同様に1分間キープ。
  4. デコルテの中心に両手の平を置き、脇に向かって左右に手をすべらせる。
  5. 今度は手をグーにしてデコルテに置き、内側から外側に向かって小さな円を描くようにしてほぐす。
  6. 手をグーにして左右の首と肩の間に置く。
  7. 肩から頭の付け根に向かって小さな円を描くようにしながらほぐす。
  8. 1のように耳の後ろから肩先に向かって、ゆっくりと手をすべらせる。

オイルやクリームを塗ってマッサージすると、手がすべりやすくなって肌の摩擦を防げます。リラックスできるように、アロマオイルなど香りがあるものを使用するのも良いでしょう。

また、あらかじめお風呂に入って体を温めておくと、より効果的です。

定期的に運動をする

運動はひどい肩こりの治し方のひとつ

体を動かさないと、どんどん肩こりがひどくなるので、定期的に運動することも意識しましょう。

運動すると肩の可動域が広がりますし、筋肉を鍛えることで肩への負担が軽減します。加えて、定期的に運動すれば血流を良くすることもできるため、ひどい肩こりの改善や予防にもつながります。

特におすすめなのが、水泳やジョギング、ウォーキング、エアロビクスなどの有酸素運動です。無理なく続けられるような運動を選び、週に23回のペースを習慣化できるよう目指しましょう。

あまりにもハードな運動だと筋肉の疲労や損傷の原因となり、かえって肩こりを悪化させてしまう恐れがあります。ひどい肩こりの解消を目指すなら、適度な負荷の運動を選ぶことが大切です。

目を休ませる

ひどい肩こりの原因が眼精疲労にある場合、目をいたわる必要があります。プライベートでスマホやパソコンを使うことが多いなら、1日に使用する時間の上限を決めて、画面を長時間見続けないようにすると良いでしょう。

仕事などでパソコンの長時間使用が避けられない場合は、1時間に1回は画面から目を離して、数分程度でも休むようにするのがおすすめです。

目を軽く閉じたり、遠くの景色を見たり、ホットアイマスクなどで目を温めたりすることができます。

意識して目を休めることで眼精疲労を防ぎ、肩こりの緩和を目指しましょう。

ストレスを溜めない工夫をする

ひどい肩こりを治すには、自律神経を乱す原因となるストレスを溜めないことも大切です。

ストレスは日々の生活で誰もが感じるものなので、ストレスを感じない生活を目指すのは現実的ではありません。しかし、ストレスを溜めないように工夫することはできるでしょう。

自分に合ったストレス解消法を見つけて、その都度ストレスを発散させていくようにしましょう。

ストレス解消に効果的といわれる方法には、以下のようなものがあります。

  • 趣味などに没頭する
  • しっかりと休息をとる
  • 映画などを観て、思いっきり笑ったり泣いたりする
  • 好きなものを食べる
  • 定期的に運動する
  • 仲の良い友達と一緒に過ごす
  • カラオケで思いっきり歌う
  • お風呂にゆっくりと浸かる

これらはほんの一部にすぎず、これ以外にも効果的なストレス解消法はたくさんあります。心が安らいだり、楽しいと思えたりする時間をつくれるよう、自分に合う方法を探してみてください。

ひどい肩こりを改善するには整体もおすすめ

ひどい肩こりを改善するには整体もおすすめ

ひどい肩こりの改善を目指すなら、整体を利用するのもおすすめです。

整体院「ほぐすん」では、あらわれている症状を取り除くだけでなく、繰り返さないための身体づくりを第一に考えています。

ご自身で気付いていない生活習慣や、怪我の履歴・古傷などの原因を深掘りし、お身体の状態を見極めたうえで必要な施術をご提案します。

部分的な筋肉の緊張をほぐすことに留まらず、全身のバランスを整えて骨格の歪みなども矯正していくため、肩こりの根本改善を目指すことが可能です。

ひどい肩こりにお悩みの方はもちろん、他の整体で改善しなかった方もお気軽にご相談ください。

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