猫背の治し方についてストレッチや寝ながらできる方法を解説

猫背の治し方についてストレッチや寝ながらできる方法を解説

パソコンやスマートフォンが必要不可欠となっている現代。便利である一方で、姿勢の悪さに悩む人が増えています。

姿勢が悪いと見た目が良くないですし、腰や首・肩などに負担がかかって身体の不調にもつながるため、できれば早めに治したいものですよね。

そこで今回は、猫背の原因や放置することのデメリットとあわせて、治し方についても解説します。自宅で簡単にできるストレッチやトレーニングの方法をご紹介しますので、猫背でお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。

猫背とは?

猫背とは?

猫背とは、座っている猫のように背中が丸まった姿勢のことを指します。

猫背の程度は人によって異なり、背中全体が丸まっている方もいれば、肩が少し内側に入っているくらいの方もいます。また、主に首が前に傾いているだけの方もいれば、腰から傾いている方もいることでしょう。

このように猫背の程度はさまざまなので、自分が猫背かどうか分からないと感じている方も少なくありません。

猫背のセルフチェック方法

自分が猫背かどうか簡単に判断できるセルフチェック方法をご紹介します。以下の方法で確認してみましょう。

  1. 壁にかかとをつけて立つ
  2. お尻と骨盤も壁につける
  3. 後頭部と肩の位置を確認する

この時に、後頭部と肩が壁につく状態が正しい姿勢です。

壁から離れている場合は猫背になっている可能性が高いでしょう。

猫背の原因

猫背の原因

猫背の治し方を知るために、まずは猫背になる原因を理解しましょう。

猫背になるのは、悪い姿勢が習慣化してしまい、使う筋肉が偏ってしまうことが原因です。とくにデスクワークでパソコンを長時間使用する方や、頻繁にスマートフォンを使う方は、無意識に前屈みになりやすいため要注意です。

悪い姿勢でいる時間が続くと、脳と筋肉がその状態が正常であると記憶してしまい、意識して姿勢を正しても猫背に戻りやすくなってしまいます。猫背がなかなか治らないのは、このような身体の仕組みも関係しています。 

猫背を放置することのデメリット

「猫背は病気ではないから気にしなくて良い」と考えている方もいるかもしれません。しかし、放置してしまうとさまざまなデメリットがあることをご存知でしょうか。

猫背だと、本来負荷がかかるべき部位でない部分に負荷がかかったり、本来使うべき筋肉がきちんと使われなかったりするため、身体の不調につながります。具体的には以下のとおりです。

肩こりや首こり

猫背になると、同時に肩が内側に入り巻き肩にもなります。そして首が前に傾いてしまい、肩や首に負担がかるため、肩こりや首こりが発生しやすくなるのです。ひどい肩こりや首こりに悩まされているなら、猫背が原因の可能性が高いでしょう。

腰痛

猫背になると体の重心が前に傾きます。その状態でバランスを保つためには腰を反らせる必要があり、結果的に腰に負担がかかります。そのため、猫背と腰痛を併発している方も少なくありません。

頭痛

猫背の状態で体のバランスを取ろうとすると、首が前に傾きます。それにより、首の後ろ側の筋肉が常に緊張した状態となるため、神経が圧迫されて頭痛の原因となることもあります。

呼吸が浅くなる

猫背の姿勢では肋骨の動きが妨げられ、深い呼吸ができなくなります。呼吸が浅くなると、疲れが溜まりやすい、心臓に負担がかかる、精神面でも不安定になるなどのトラブルにつながります。

むくみや冷え

猫背により身体のバランスが崩れることにより、筋肉が緊張状態となり、また一部の血管を圧迫することもあるため、血流やリンパの流れが悪くなりやすくなります。そのため、老廃物の排出がうまくいかず、むくみやすくなったり、体の冷えに悩まされたりすることも少なくありません。

猫背の治し方<ストレッチ編>

猫背の治し方<ストレッチ編>

自分が猫背であることに気づいたら、早めに対策を講じましょう。悪い姿勢を記憶してしまっている脳と筋肉に、正しい姿勢を覚えさせることが必要です。

セルフケアでの治し方としておすすめなのが、ストレッチです。猫背の方は、肩が内側に入って背中が丸まっているので、胸を開くようなストレッチをするのが効果的です。

ポイントは、呼吸しながらゆっくりと筋肉を伸ばすこと。寝ながらできるものもあるので、テレビや動画を見ながら気楽にやってみましょう。

緊張によって凝り固まった筋肉をほぐし、猫背改善を目指せます。

背中全体のストレッチ

  1. クルクルと筒状に巻いたタオルを準備する
  2. 仰向けになり、肩甲骨の下くらいの位置に丸めたタオルを横向きに置く
  3. 万歳するように両手を頭の上に伸ばし、つま先も伸ばす
  4. 気持ちいいと感じるくらいのところまで伸ばす
  5. 4の状態で2分程度キープする

無理しない程度に複数回繰り返しましょう。

肩甲骨を寄せるストレッチ

  1. 腕を後ろに回し、手のひらを上に向けた状態で手を組む
  2. 頭を後方に倒す
  3. ゆっくりと息を吐きながら、両腕を後ろに引くようにして伸ばしていく
  4. 腕を最大限伸ばしたら、そのまま少し静止する

デスクワークの合間などにも意識してやりたいストレッチです。複数回繰り返してください。

椅子に座ったままできるストレッチ

  1. 椅子に浅く腰掛け、足を閉じる
  2. 体の後ろで両手を組む
  3. ゆっくりと上体を前に倒しつつ、組んだ腕を上げていく
  4. そのままの姿勢で10秒程度キープする

無理しない程度に複数回繰り返しましょう。

猫背の治し方<筋トレ編>

猫背の治し方<筋トレ編>

セルフでできる猫背の治し方として、筋トレも効果的です。

正しい姿勢をキープするには、腹筋や背筋、インナーマッスルを使う必要があります。猫背の方は、これらの筋肉が十分に使えていないため、筋力が衰えていることがほとんどです。

腹筋や背筋、インナーマッスルを鍛えるトレーニングをして、猫背改善を目指しましょう。

プランク

シンプルな動きであるものの、インナーマッスルをしっかりと鍛えられるトレーニングです。

  1. うつ伏せになり、両ひじを直角に曲げる
  2. 肩幅くらいに足を開き、上腕とつま先だけで体を支える
  3. 頭から足までがまっすぐになるようにし、そのまま30秒間キープする

休みを入れつつ、複数回繰り返しましょう。

ヒップリフト

背中からお尻、太ももにかけての筋肉を鍛えることができるトレーニングです。

  1. 仰向けになり、両手を体の横に置く
  2. 両ひざを立て、ゆっくりと息を吐きながら腰を持ち上げる
  3. 肩からひざまでのラインが一直線になったら30秒間程度キープする
  4. ゆっくりと息を吐きながら腰を下ろす

休憩をはさみつつ、24を複数回繰り返しましょう。

ポイントは、腰を持ち上げる時に背中の筋肉全体を意識して体を持ち上げること。腰を大きく反らせることのないように注意してください。大きく反らせると腰痛の原因になります。

バックエクステンション

背中の筋肉を鍛えることができるトレーニングです。普段あまり負荷のかかっていない背筋をしっかりと鍛えることで、正しい姿勢をキープし、猫背改善を目指せます。

  1. うつ伏せになり、両手を耳の横の位置に置く(ひじは床につけない)
  2. 1の姿勢のまま、両足と上半身を起こす(この時にみぞおちは床に着けたままにする)
  3. 2のタイミングで肩甲骨も内側に寄せる
  4. 両足と上半身をゆっくりと下ろして1の姿勢に戻る

1~4を無理のない範囲で複数回繰り返しましょう。

バックエクステンションをおこなう際は、腰を反らせすぎないように注意してください。腰を無理して反らせると、腰痛の原因となります。

腹筋

正しい姿勢をキープするには、背筋だけでなく腹筋の力も必です。横になった状態で簡単にできる腹筋運動をご紹介するので、実践してみてください。

  1. 仰向けになり、ひざを立てる
  2. 1の状態から足を上げ、ひざを直角に曲げる
  3. 頭の後ろで手を組んで、へそを見つめるように上体を少し起こす
  4. 3の姿勢を3秒程度キープしたら、1の姿勢に戻る

1~45回程度繰り返しましょう。

バランスボール

インナーマッスルを効率良く鍛えるのに効果的なのがバランスボールです。ただ座るだけでインナーマッスルを鍛えられるので、テレビを見るなどのリラックスタイムに活用してみるのもおすすめです。

バランスボールを使う際の注意点は、座った時に足の裏がきちんと床につくようにすること。足が床から離れた状態だと、インナーマッスルをしっかりと鍛えることができないので気を付けましょう。

また、座った時にひざが直角になっていることや、床に対して上半身が垂直になった状態を保つことも意識してください。

水泳

全身運動ができる水泳は、猫背を改善したい方にもおすすめのスポーツです。

水泳では背筋や腹筋を鍛えられるだけでなく、肩を回すことで肩甲骨周辺の筋肉がほぐれます。とくに背泳ぎは、猫背で固まりがちな肋骨周辺の筋肉も大きく使うことができ効果的です。

近くにプールがあるなら、定期的に泳ぎに行ってはいかがでしょうか。「1人だと続かない」「水泳が苦手」という方は、スイミングスクールに通ってみるのもいいかもしれません。

猫背を治すために日常生活で気を付けたいこと

猫背を治すために日常生活で気を付けたいこと

セルフでの治し方でご紹介したストレッチやトレーニングを実践しても、猫背になりやすい生活を続けてしまえば、期待した効果は得られないでしょう。

猫背を治すために日常生活で気を付けたいことをご紹介しますので、実践してみてください。

正しい姿勢を意識する

まず基本的なこととして、日ごろから正しい姿勢を意識しましょう。

とくにスマホやパソコンを操作している時は猫背になりやすいため、背筋を伸ばして肩甲骨を寄せるような姿勢を意識するようにします。それでも気が付いたら前傾姿勢になっているということは多いので、作業の合間にストレッチをしたり、歩いてみたりして、小まめに体を動かすようにするのがおすすめです。

机や椅子の高さを見直す

目線が下を向くような姿勢で作業をしていると、知らず知らずのうちに猫背になってしまいます。猫背を治すには、目線が下に向かずに済むよう机や椅子の高さを見直しましょう。

椅子は足がきちんと床に付く高さが適切です。また、机が低すぎると手や肘にあわせて体が前に傾いてしまうため、肘が90度になるくらいの高さに調整しましょう。

あわせて、目線が斜め上になるようにモニターの高さを調整すると、首が前に突き出てしまうことを防げるのでおすすめです。ノートパソコンを使用する場合は、スタンドを使ってモニターの位置を高くし、別売りのキーボードを購入するといいでしょう。

仰向けで寝る

猫背を治すためには、仰向け寝がおすすめです。立っている時の自然な形を保ちやすく、比較的体に負担がかかりにくいためです。

しかし、猫背の方は仰向けでは寝苦しく感じる方が多いのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが、枕の代わりにタオルを使うことです。

タオルを3枚くらい重ねたものを用意し、肩も含めてタオルに乗るようにセッティングして仰向けに寝てみましょう。頭だけでなく肩も含めてタオルに乗せることで、仰向けでも楽に眠れるようになれます。

腰が引っ張られるように感じたり、痛みがあったりする場合は、膝を立てると軽減されますので試してみてください。

自分のクセを意識して修正する

日ごろのちょっとしたクセが、猫背などの悪い姿勢を悪化させる要因となることもあります。以下のようなクセがある場合、なるべく治すように意識しましょう。

  • 椅子に座っている時、足を組む
  • 気が付くと頬杖をついている
  • 立っている時、片足に重心をかけることが多い
  • ショルダーバッグなどを同じ側にかけることが多い

猫背を治すには、できるだけ体の片側だけに重心をかけるのを避け、左右の筋肉をバランス良く使うようにするのがおすすめです。

猫背は自分で治せる?

猫背は自分で治せる?

猫背の治し方でご紹介したストレッチとトレーニングによるケアを根気よく続ければ、自分で猫背を治すことも不可能ではありません。

しかし、猫背は悪い姿勢を脳と筋肉が覚えてしまっている状態であるため、簡単に治すことはできないのが実情です。また、軽度の猫背であれば改善しても、重度の場合や慢性的な場合は、セルフケアを頑張っても変化を感じるまでに長い時間がかります。

セルフケアで限界を感じたら、整体院で身体を整えることをおすすめします。筋肉をほぐし全身の骨格矯正をすることで、猫背改善の近道となるでしょう。

整体院による猫背の治し方

整体院「ほぐすん」では、以下のステップで猫背にアプローチしていきます。

  1. 患者様の身体の状態のほか、ケガの履歴などを確認し、猫背の原因を特定します。
  2. 猫背により凝り固まった筋肉をほぐします。
  3. 関節の硬さを緩和しながら全身の骨格を調整し、正しい位置に戻していきます。

同じ猫背でも、人によって原因や症状(状態)、影響を受けている部位が異なるものです。そのため、猫背を解消する方法は人によって変わります。

「ほぐすん」では、患者様一人ひとりの身体の状態を把握し、原因をよく見極め、根本原因にアプローチする施術を提供しています。一人ひとりに合わせたオーダーメイドなので、効率良く猫背を改善に導くことが可能です。

施術前にはカウンセリングをおこない、現在の状態やどのような施術が必要となるのかをしっかりご説明しますので、安心してお任せください。

まとめ

猫背の治し方について、セルフケアでできるストレッチや筋トレをご紹介しました。猫背の原因は悪い姿勢が習慣化してしまうことにあり、脳や身体が猫背の状態を「正しい姿勢」だと勘違いすることで無意識的に姿勢が固定されてしまうものです。そのため、治すのは簡単ではありません。

しかし、根気良くケアを続け、日常生活でも猫背を改善するように努力していけば、治せないものではありません。セルフケアに限界を感じてしまった場合は整体院に通うなどして、プロの手も借りながら猫背改善を目指しましょう。

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